第30話

アルファ・キリアンはエイラのデスクの前を通りすぎ、彼女の手にあるビスケットにちらりと目をやった。

「そんなに急いで食べるのか? 喉に詰まらせるなよ」

「ご心配どうも、アルファ・キリアン」

エイラは飲み込み、わざともうひと口、大きくかじった。

次の瞬間、乾いたビスケットが喉に引っかかった。

エイラは激しく咳き込む。水を取ろうとするより早く、マイルズがボトルを彼女の机に置き、ナタリーが背中を軽くポンと叩いた。

アルファ・キリアンが足を止めた。

エイラは水を飲み、ボトル越しに彼を見上げる。

「トレーニング計画に追加しておきます」

彼の口元が、ほんのわずかに動きかけた。

「いい」

...

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